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花咲いたブタちゃん走り ●マンガ・アニメの感想・考察・レビュー●

毒舌・批判・絶賛あり。作者さんの意図とか考えを想像するのが好・き!

小花美穂 「Deep Clear」「Honey Bitter」感想 20年描き続けてきた怒りの原体験 少女漫画とヘビーな設定の狭間

小花美穂 「Deep Clear」「Honey Bitter」感想

 

Deep Clear―「Honey Bitter」×「こどものおもちゃ」

Deep Clear―「Honey Bitter」×「こどものおもちゃ」

 

 

 

Honey Bitter 10 (りぼんマスコットコミックス)

Honey Bitter 10 (りぼんマスコットコミックス)

 

 

 
 
昨日ふと「Honey Bitter」を1~9巻まで読んでしまいました。
10巻は紙で買ってしまうのか…
悩んでいます。
 
小花美穂はですね~
私はリアルタイムで「こどものおもちゃ」世代でした。
 
確かなかよしで「セーラームーン」が終わって、
「そろそろりぼんに移行すっかな~」と
買ってみたりぼんで新連載だったのが「こどちゃ」です。
 
 
■余談:漫画雑誌購入遍歴
 
(幼稚園~小1まで「ちゃお」
→小3くらいまで「なかよし」
→小5くらいまで「りぼん」
って感じが定番でした。当時は。
 
私は結局
幼稚園「なかよし」
→小1~小5「るんるん」「りぼん」「ギャグ王」
→小6~中学生「Gファンタジー」「ジャンプ」「マガジン」
→高校生「Gファンタジー」「ジャンプ」「flowers」
→大学生「flowers」「アフタヌーン
→社会人「モーニング」
という遍歴をたどってきています。
 
小学生低学年当時、「なかよし」の姉妹誌
「るんるん」というチョイスをした自分は、
なかなかマニアックだなと今思います。
でも面白かったんですよね。ファンタジー要素高くて。
全ページ模写したりしてましたよ。
 
 
いつも話がそれてすみません…
 
 
■はじめ、私は「こどちゃ」が嫌いでした。
 
かなりの嫌悪感を抱いていました。
大学の時に完全版が出たので買ったら号泣でしたけどね。
 
なんで当時の私は嫌いだったんだろう。
(20年前だから8歳ですね、私)
 
 
●絵の線が細かすぎた?
(当時ギャグ漫画などの主線が
 しっかりした絵が好きだったから?)
 
●ふざけた感じのギャグをギャグと受け取れず
 「ふざけてる!」と思った
 
●嫌なキャラクターが多かった
(学級崩壊している小学校が舞台のため、
 そもそも主犯の男の子も「ウザッ」と
 同級生目線で見てしまったし、
 学級崩壊に対してオロオロするだけの先生、
 キレるわめく主人公。
 全て実体験のように感じて嫌悪を感じていました)
 
●サナちゃんが好きじゃなかった
 当時8歳の私からすれば、サナちゃんは同世代。
 私もちょっとクラスで目立ったりするのは好きでしたし
 劇団に入っていたのもあったので、ライバル心を
 燃やしていたんじゃないかと思います(笑)
 
 
ま~~~少女漫画にありがちの「私、辛くても
笑顔で耐えてるよ!心で泣いてるよ!」みたいなのが
鼻につく年頃だったので
「被害者ぶってんじゃねーよ」と当時は思ってました。
 
神風怪盗ジャンヌも、そういうのについていけなくなって
読まなくなりましたね…)
 
 
「こどちゃ」はもともと子供向けというよりは
大人向けの“少女”漫画のような気がします。
エッチなことも現実的に生々しく描いたりするので。
 
 
小花美穂 その後の連載歴
 
「こどちゃ」自体も、後半はよりダークな話になってきます。
 
もともと主人公たち2人が、出生にトラウマがあり、
自分達の生に肯定しきれない面がある、
それを主人公たち2人が、子どもなりに、
互いを肯定し合う過程が描かれています。
 
(うう…描いてて泣きそうになってきた)
 
 
その次が衝撃の「パートナー」。
死んだ人間の遺体を盗む組織が!
盗んだあと、人工人間として復活させてた!
しかし人格はもう戻ってこない。
勝手に遺体を盗まれた遺族・恋人の怒り爆発!
施設をぶっ壊す!という話。
 
その後「アンダンテ」で禁断の兄妹愛(?)を。
 
その次が「Honey Bitter」ですね。
(細かい読み切りや連載はちょこちょこ入ってますが)
 
 
■小花作品に共通するもの
 
小花先生の作品は、そのほかの少女漫画と比べて
理不尽な出来事(というか制限)が多い、
それに対して耐えて乗り越える、
というストーリーが多いです。
 
その理不尽な制限、というものが
なかなか社会派だったり「生」「性」に関する
ヘビーなものだったりするのが特徴です。
 
なんでなんだろな?
 
「Honey Bitter」の2巻だったかな?の
フリーコメント欄に「16・17歳の時、家出していた」
という話があったけど、なんで家出したんだろう?
彼氏と家出したって話があったけど、(「せつないね」より)
親が厳しい人で交際自体を反対されたのかな?
 
そこで理不尽な制限に対しての怒りを
常に持つようになったのかな?
 
 
はあ~少女漫画家はインタビューが少なすぎる~
(小学生女子の夢を壊さないようにしているのかも
しれないけど…)
 
 
 
 
あと、「パートナー」「Honey Bitter」では
刑事事件にかなり関わるわけですが、
このへんの興味も半端ないのかな?
警察批判とかも入ってるし…
これは何の影響なんだろう?
 
男性誌ならともかく、女性誌なんだから、
こんな国際テロみたいな話ばかりやらなくても…。
内容もかなり細かいし…(読みやすくはなってますが)
 
まあ好きなんでしょうけど。
 
 
心理学とかも好きなのかな?
もともと専門用語が多い感じの作品ばかりですけど…
「今苦しんでいる人」向けに描いているのかな?
 
原点はどこなんだっ…!
 
 
最近はエッセイ描いたりしているらしいので
そのへんで人物像が見えてきたらいいなあ。
 
 
■「Honey Bitter」感想
 
まだ終わってない作品なのでなんとも言えませんが、
小花先生の作品の特徴として
「主人公に短所がある」ところが良いですね。
 
かつそれを作者も主人公も、他登場人物も認識している。
 
むしろそれを直すためのストーリー展開が多かったりもする。
 
他作品だとどうにも「これ作者なに考えてんだ」という
頭のおかしいキャラクターが多いですもんね。
 
 
女性特有の人にイライラする感じがうまく出ていて面白いですね。
 
難しい題材なのに取材もしっかりしていて
アラがないので、これはすごいことだと思います。
 
主人公がかなりウジウジしてますけど、
それに対して読者としてイライラもしないし。
 
すばらしい力量だと思います。
 
 
ゆえに!
 
クッキーじゃないほうが人気出るんじゃ?と思ったりもします。
 
いや…でもウジウジストーリーは男性受け悪いからな。
陽太くんみたいな、女からしたら天使みたいな男の子、
男からしたらイヤだよな…
 
やっぱ女性雑誌ですかね。
 
あと絵が問題ですね。
昔からずっと思ってましたけど、細すぎますよね。
 
顔のバランスも目がでかすぎないようにしているんだろうけど、
やっぱりでかくてアンバランスですよね。
 
少女漫画としてでさえアンバランスなんだから、
男性向けは厳しいかもしれない…
 
 
「Honey Bitter」を読んだ違和感
 
すみません、長文なうえ、結論まとまってませんで…。
「Honey Bitter」を読んで、
「ああ、小花作品だなあ」という純粋な繊細な面白さと、
国際テロのような超スケールのアクションもの?がかなり
アンバランスに感じまして…
 
作風として違和感もないんですけど、
これ読者にウケるかといったら、
おそらく作者の自己満足ゾーンだと思うんですよ。
 
そしたら、それをクッキーでやるのってどうなのかな?
みたいに思っちゃったんですよねえ。
 
っていうのと、話と絵が合ってないように感じたので、
小花先生自身の「描きたいもの」って、
すごく表層的に判断できないというか、
アクション好きならアクション向きな絵にすればいいのにとか。
 
 
作品の根っこでもある「怒り」は
「こどちゃ」時代から方向性は変わっていなく
「人の心を踏みにじるもの」に一貫しています。
 
もう20年もこの怒りについて描き続けているのです。
 
原体験は何なのかしら…と思いました。
 
 
 
小花先生は夫が「こどちゃ」アニメの作曲家だったり
重度の腱鞘炎ながら描き続けていたり、
母だったりもするので、エッセイはかなり気になっています。