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花咲いたブタちゃん走り ●マンガ・アニメの感想・考察・レビュー●

毒舌・批判・絶賛あり。作者さんの意図とか考えを想像するのが好・き!

ワンピースがつまらない・読みにくい理由 ドラゴンボールと比較したコマ割りと構図の考察

ワンピースって、どこが面白いの?

今回、非常につっかかったテーマです。ファンの方、すみません。

 

【前提】

とはいえ私読みこんでいる人間ではありませんので、(1~5巻と10巻くらいしか読んでないです)おかどちがいなツッコミがあるかもしれません。しかし少なくとも、噂とかではなく、自分で読んだ上での感想ですので、その点においてはご了承頂ければありがたいです。

 

結論、ふたことです。
①アクション(コマ割り・演出)が下手
②キャラクターづくりが幼稚

※後半で解説します

 

■「ワンピースがつまらない理由考察」が意外に少ない?
で、「ワンピースつまらないって言うなら、なんでこんな人気なの?」ということなんですけど、すみません、さっぱりわからないです。不思議すぎです。

それが謎すぎて、私もいろんなレビューを探したんです。私だって、イチ漫画フリークとして、ワンピースが面白いんなら、一緒に楽しみたいですよ。いまや日本の一大コンテンツですもん。でも、何回読んでもつまらないんだもん。誰か納得させてください。

それで、いくつか見つけました。「ワンピ―スがつまらない理由の考察サイト」を。様々なアプローチがあって、非常に納得できたんですが、どうも数が少ない。googleがあまり上位表示させないようにしているのか?勝手に他ブログさんのリンク貼れないのが残念ですが、きちんと考察しているブログもあります。でも、もっと誰か躍起になっていいんじゃないの?

私と同じような疑念を抱えている人は、きっとたくさんいるはずだ。
そう思って、ちょっと今回敵を作りそうなレビューテーマにしてみました。


■さて、最後に事前に申し上げたいこととして、私は決して「ワンピースは100%だめだ」ということを言いたいわけではないのです。「私がなぜワンピースを楽しめないのか。こんな人気コンテンツなのに。不思議。だから考えてみた。」そういうことです。

 

■前提として、私の批判はファンには無意味です
さて、先ほど挙げました①と②。実はファンからすればどうでもいい批判です。

例えば①のアクション(コマ割り・演出)が下手というのは、「じっくり読めばわかる」からです。正直アクションが上手い漫画なんてそうありません。ごくごく一部です。ですから、読者がじっくり読んで、じっくり考えれば、読めちゃうんです。で、ファン(じっくり読む読者)が圧倒的に多いので、この批判自体、ファンからすれば、ピントずれなわけです。

でもさあ、全員が全員ファンじゃないのよ。好きでもない作品をじっくり読むほどヒマじゃないのよ。ファンが多いゆえに、そういう「にわか読者」「一見読者」に対する配慮が欠けてるんじゃないの?


②のキャラクターづくりが幼稚。これもファンにとってはどうでもいいことです。
ファンからすれば「幼稚」ではないからです。このへんは完全に好みの世界。でも私からすれば、小学生当時から「はあ?なにこれ?」って感じでしたよ。中二病患者からすれば「なに勧善懲悪にしちゃってんの?」って思います。

そんで、別に勧善懲悪を描くならそれはそれでいいですが、敵キャラが「主人公の正当性を引き立たせるための悪」じゃないですか。別に主人公が「善」なわけでもない。そういう手法でしか引き立てることができない主人公なんてのは、結局中身がないんじゃあないですか?

仲間も一緒ですよ。葛藤やジレンマやバックボーンがなさすぎ。結局記号じゃないですか。ぶっきらぼうだけど実は優しい剣豪。守銭奴だけど芯の通ったカッコイイお姉さん。それ以上でも以下でもない。こんなのキャラクターとは言えん。

 

①アクション(コマ割り・演出)が下手、の解説
※こちらが長くなりそうだし、②については個人の感想になるため、以降は①の解説のみにします。


一見読者に不親切。有名なドラゴンボールとの比較でもありますが、コマ割りと構図が下手すぎ!こちらじっくり考えてみます。

 

ドラゴンボール

5a5dc52d[1]

●ワンピース

c1f57dff[1]

 

 


■まず、ドラゴンボールの例。

5a5dc52d[1]
●1コマ目:すこし大き目のコマ。避けられたフリーザ様の衝撃。

●2コマ目:タテゴマ。フリーザ様の焦りとともに、しかし攻撃がすごく速いことを伝えています。

●3コマ目:

悟空がその速い攻撃をめちゃくちゃ速く避けているコマ。一番上に光線ではなく悟空がいることで、「既に避けている」ことを表現。また、真ん中に光線を集め、一番下に悟空がいることで、「全て避け終えた」ことも描写しています。

f:id:pigrun:20141026145810p:plain

※実はこのコマが肝でして。「1コマに2つ以上の時間軸を詰め込む」技法です。
特にギャグ漫画なんかはテンポ重視なので、よく使われます。ドラえもん高橋留美子の漫画とかでも良く見ますね。最近の漫画は、どちらかというと編集部からの規制があるという話で、1コマに色々詰め込むと読者がわからなくなるとかなんとか。せっかくの発明品なのに。

いい事例ではないですけど、例えばドラえもんのこのコマ。

右から「扉を叩いているドラえもん」「焦るのび太」「迫るバット持ちのび太」。
「①よし!扉を開けよう!」「②なかなか開かない!」「③敵が追いついてしまった!」「④焦る!」という4情報が入っています。

1コマ内で、左←右と4情報の時間軸が進んでいますよね。
また、情報としては「③敵が来た!」「④焦る!」はもちろん③が先なのですが、漫画上では「④焦る!」を「③敵が来た!」より先に表現することで、「迫ってきてる感」「焦る感」を表現しています。

 

●4コマ目:

悔しいフリーザ様。3コマ目もそうですが、1コマ内にきちんと2キャラクター描かれているため、二人の空間上の距離感が把握しやすくなっています。

また、視線誘導上の関係で、漫画では「左側にいる人物のほうが優勢に見える」法則というのがあります。3コマ目の例の通り、読者は右から読むので(←)、左のほうが「先(未来)」にいることになります。また、次のコマに行くにあたり、最後に記憶に残るのが「左」の人物ゆえ「左の人物が何か次のコマで仕掛けてくるんじゃないか」という予感を与えます。

 


■さて、ワンピースの事例です。

c1f57dff[1]
●1コマ目:

敵キャラの攻撃。まず「ドドドド」という文字ですが、これからしてもうダメです。せっかく右から左(←)に読んだのに、「ドドドド」という文字で、左から右(→)に戻ることになってしまいました。これがページの上段をまるまる使った大コマならまだ問題ないのですが、左に2コマ目があるので、←の視線誘導をしたいわけじゃないですか。
しかも標的(ルフィ)が真ん中にいる構図のため、攻撃も真ん中に進んでいます。←の視点誘導がしたいのに、攻撃の方向が真ん中↑で、しかも文字が→となると、すごく読者としては2コマ目にいきにくいわけです。

 

f:id:pigrun:20141026145903p:plain

●2コマ目:
こちらも同様です。
そもそも視線誘導的には←の方向で読者が読んでいるのに対して、攻撃の方向がまだ↑のため、読者的には攻撃が→方向なのではないかとう錯覚が生まれます。そのため、攻撃自体の失速感が出てしまいます。

そしてルフィ。
動いとらんやん!
これがジャンプしていたり、かがんでいたりすると「避けてる」感が出るのですが。余裕感を出したいなら、せめて残像を残すとかしてもらえればいいんですけど。


●3コマ目:
これはどうでもいいコマかな?しかしキャラクターが何人いるか一目でわからないキャラです。真面目に数えてみて…5人?スっと読み飛ばせない。読者的には辛いコマです。一人か二人で良かったのでは?


●4コマ目:
これも意図がわからないから何とも言えないけど、「ルフィが攻撃をしかけました」ということを言いたいだけならまあいい。
でももし、「攻撃のスピード感」とかを出したかったなら、まず「腕を曲げちゃダメ」。ですよね。だって、「こういう軌跡を描きました」っていう、時間表現なんだもん。

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拳自体がスピードでブレていて、かつ集中線じゃなく拳の動きと連動した動線であれば、腕を曲げてもいいと思います。例えば下記の3コマ目のベジータみたく。ベジータの動きの速さがコマ全体で表現されており、何にも邪魔されていないため、軌跡を描くことにより、より速く移動しているように感じられます。

でもワンピースでは、ルフィの拳自体は絵的には「止まってる」。しかも集中線があるため、拳が進んでいる←の視線誘導以上に、拳を見てください、という↑の視線誘導をしてしまっている。加えて「腕が曲がる」ことで、「時間の流れの説明」をしてしまっている。これで疾走感が出るわけもありません。


●5コマ目:
これも考えさせられるコマです。この攻撃「効いてる」ように見せたかったんでしょうか。

せっかく読者が←の流れで読んでるのに、ルフィが↑の攻撃をしている。しかもまた「ドッ」という言葉が→の方向。

日本語の性質上「→」になってしまうのはわかりますが、ドラゴンボールの例では、鳥山明は「↓」の方向で読ませる構図にしたため、読者の「←」「↓」の視線誘導に逆らうことはしていません。

フリーザ様の「ピピピピッ」や、避ける悟空の「シャシャシャッ」は、縦読み↓になっている。先の事例、ベジータの3コマ目「ギュンッ」もそう。

また、その構図の効果で、悟空とフリーザが空を自由に移動している「空間の広さ」も表現しています。いやー天才だな。

 

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ワンピースの例に戻りますが、また下からの「仰ぎ構図」にしたことにより「地に踏ん張っている」足腰の安定感が不安定になります。これで敵キャラが空に吹っ飛んでもいれば、逆に「ルフィはすごい足腰してんだ!」という効果も生まれるでしょうが、敵キャラが大してダメ―ジを受けているようにも見えません。むしろこれは、次ページでルフィの腕を「ガシッ」とつかんで反撃するような時に使う構図です。

 

$秋田県秋田市 宅配クリーニングの洗い屋キャリー&リサイクルのReキャリーのブログ

こんな感じだとダメージわかりやすいですよね。「やられてる側」の表情が見えるのもポイントですね。

 

あと、3コマ目に、ちゃんとルフィと敵、二人描いたほうが良かったですね。そうしたら4コマ目で「こんなに離れてたのに、一瞬で近づいた、それだけ速い攻撃」という印象を際立たせることができたのにね。

 

そんなわけで、長くなったのでここらで止めますが、勉強したらいいのにねえ、という感じです。マンガ日本代表なんだからさ。

 

まあ、ワンピース好きな人は「世界の謎(ストーリー)が好き」「絵が好き」「世界観が好き」「このキャラクターが好き」、そして「趣味の話をするときに、人に伝わりやすい」「好きじゃないと話に入れない」とか、そんなとこが理由なのかな?ドラゴンボールと異なり異常なアンチがこれだけ湧いている、というのは時代のせいでもあるでしょうが、「じっくり読まないとわからない」という、「わかりにくさ」だと思います。