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「PSYCHO-PASS サイコパス 2」3話感想 2期のテーマは、自分が悪いと思っていない「無自覚な悪」?

PSYCHO-PASS サイコパス 2」3話感想

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いや、面白いですね!個人的にはfateと並んで今期TOP2です。今回で、2期のメッセージがなんとなく見えてきた気がするのでメモ。

 


■1期のメッセ―ジは?
2期の1話に出てきた一言がまとめてくれているのかなと思いますが。「規範や規律、ルールにただ流されるだけじゃダメだ。その中でも考え続けること。それが大事だ。」とか、そんなことを朱ちゃんが言ってたかと思います。

私は個人的に下記のように受け取っていました。「個人で選択・判断することはとても大事なこと」「幸せになるために必要なのは、理想的な社会ではなく、内なる感情からだ」

 

私なんかは、就職活動に関する仕事をしているから余計そう思ったのかもしれませんが、今の就職活動中の学生に話を聞くと、一番辛いのは「志望動機がない」ということのようです。せいぜい「大手だから」とか「安定していそうだから」くらいしかない。何のために働くのかと。

入社したら入社したで、「成長できないのはちゃんと教えてくれないから」とか、上は上で人事に「なんでこんな子を採ったんだ」とか。結婚できないのは金がないから、金がないのは仕事がないから、仕事がないのは国が悪いからとか、環境のせいにしてばかりのいかにもクソガキって感じの意見ばっか。

ちゃんとした社会人でそんなこと愚痴ってる人見たことねーよ。

農業とか子育てとか考えてみろよ。

そんな計画通りいくわけねーだろ。
お膳立てしてもらわないとできない、なんて、
人間の発する言葉とは思えないわ、私は。


サイコパス1期は、そういったしょうもない愚痴が出てしまうほど恵まれた社会に対して、「じゃあお望み通りの思考停止の理想的な社会を見せてやるよ」っていうテーマの作品なんじゃないかな、と私は思ってました。


そして物語構造上、シビュラシステムという人から思考を奪うシステムがどのように成り立っているのか、実態は何なのか、と迫ったのが1期でした。


正直、1期で完成している作品だと思います。
コウガミとマキシマという二人の男の因縁の間で、主人公である朱ちゃんが成長していく。「ただマニュアル通りにやっていればいい」だけの世界で思うようにやりたかった、感情をスルーできなかった男達と、納得いくまで自問自答と続け、そして答えを得た朱ちゃん。変化しない社会はない。予定調和の世界はない。システムもそうだが直感はやはり重要で、マニュアルもそうだが「なぜそれをするのか」考え、判断することが人として「生きる」術だと。本来の「人」だと。

 


■じゃあ2期で何をやるのか。
それ以上のテーマがあるのか?

3話でのカムイとシスイさんのやりとり。カムイは本当に邪悪なんだと思いました。「お前は…自分が『悪』だと気付いていない…最もドス黒い『悪』だ…」ジョジョ6部(ストーンオーシャン)にて、ウェザーがプッチ神父に言ったセリフ。私も正直、一番最悪な奴って、「自分が悪いということにすら気付いてない奴」だと思うんですよ。

シビュラシステムの欠点?
悪意がない悪意、本人にとっては信念であり、善、そしてそれが一理あるとしたら。

そもそも善悪の判断というのは、不可能なものです。この世から全ての「犯罪」がもし起こらなければ、進まなかった歴史や文化、発明がたくさんあったでしょう。いや、むしろほとんどかもしれません。「法」というのは社会維持のためのルールでしかなく、しかし社会は変化し、また「進化」していくべきものだからです。

仮にそこに違法性があったとしても、「社会のため」であることがゴールだとしたらシビュラシステムはそれを判断できるのか?

 

シビュラの詳細はわからないですし、カムイが自分やシスイさんやキタザワの犯罪指数を下げた方法が、物理的な改造なのか、心理学的誘導なのかはわかりません。


ただ、とにかくテーマ的にはそういうことなんじゃないかと。


1期でいう「自分で判断しない」「考えない」「動かない」愚かしさが社会の閉塞感を生みだしているという課題。

それから更に進めて、2期では「自分勝手すぎる人々」という社会悪がテーマなのかな?

 

クレーマーとかって、すごく自分勝手な都合で相手を責めるじゃないですか。最近は旅行に行って、天気が悪かったからイメージ通りの写真が撮れなかった、と旅行会社にクレームを入れる人も少なくないそうです。天気なんかどうしようもないじゃん…。「お膳立てしてくれないと、何もできない」より「なんでお膳立てしないんだよ!何もできないじゃないか!」のほうが、よほど凶悪ですよね。

 

で、また厄介なのが。クレーマーって、一見理屈上は正しく聞こえたりするんですよね。先の旅行会社の例でだって、「お客様の旅行が良い思い出になるように精一杯サポートするのが仕事でしょう!結果として良い思い出にできなかったんだから、もう一回行かせなさいよ!」とか言われると、ちょっと困るわけです。旅行会社としては、依頼された通りの交通・宿泊先・オプションを確保するのが仕事なわけで。でもそこで「いや、うちは航空券とホテル予約するのが仕事なんで」とは返せないですよね。まあ、規約あるんでしょうけど。「規約読んでほしかったら、もっと読みやすくしなさいよ!」とか「事前に説明しなさいよ!」とかいろいろうるさい人が増えたから、最近民間のサービス業も役所的になってきちゃうんじゃないですかね。

しかも、天気だったら完全に誰も悪くないですけど、例えば宿泊したホテルが火事になって、泊る先がなくなったとか、飛行機に間に合わなくなったとか、正直旅行会社は悪くないし、規約にもあると思うけど、旅行者からすれば責める先が旅行会社しかなくなっちゃったりするんですよね。「こっちは完全不可抗力だったんだから、加味してくれてもいいじゃない」と。


ちょっと話が逸れましたけど。


そこで大事なのは自分でただ「判断」「思考」するのではなく、「正確な自己否定」はできていますか、ということ。

これは調度今週号のモーニング「インベスターZ」でやっていた話でして。

「自分が失敗した時は、具体的にどこがダメだったのか分析できているか」
「成功したときに、調子にのりすぎていないか」
「何の支えや協力があって成功したのか、忘れていないか」

そういった、客観的に自己否定する力が必要という話でした。

客観て、とても大事です。
主観の世界にとらわれると、考え方や見え方が違う人とは決別するしかなくなります。下手するとテロとか戦争になってしまいます。

健全な社会、少なくとも自分が健全に生きていくとしたら、きちんと自己否定すべきときは自己否定しながら、客観的に、思考・判断していく必要がある…ということだと思います。

ストーリー上では、今絶賛つっかかり中の霜月さんなんかがその役割になるかもしれないですね。

まあ、おっしゃる通り朱ちゃんがしていることは「正しい」とは言えないけど、客観的に、何が必要で何のリスクを負わないといけないのか、朱ちゃんは思考・判断していますからね。


合ってたらいいなーと思いつつ、楽しみです。

 

■他、良かったところ
シスイさん!なぜ眼帯しているのか…
と思ったら!眼球くりぬかれてた!!!!
エグイ…エグすぎる。
すごくいいですね。

テラフォーマーズより全然エグくていいです。


あと、2ちゃんでもありましたが、
事件発覚の仕方が笑い男事件的ですよね。
本質は真逆ですけど。

しかし本当に真逆か?

カムイは透明人間と言われているので、
もしかしたら笑い男的なただのアイコンかもしれない。

沖方さんいるし、何か意図的なものがあるのかも?