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ナルト NARUTO 岸本斉史 1-55巻 感想 一部は面白いが二部がヒドい

ナルト

 

NARUTO (巻ノ1) (ジャンプ・コミックス)

NARUTO (巻ノ1) (ジャンプ・コミックス)

 

 

 岸本斉史 1-55巻 感想
 
 
現在70巻くらいまで出ているそうですが、 55巻までしか読んでないので、ひとまずここまでの感想。
 
結論、第一部(27巻まで)はすごく面白い!が、第二部(28巻から)はめちゃくちゃグダグダでつまらない。というか、もったいない!

 

■一話・一部の素晴らしさ
一話の構成とか素晴らしいんですよ。かなり演出の勉強などもされたそうなので、理詰めなタイプなのかもしれないですね。第一部は、途中で中忍試験編とか木の葉崩し編とかありましたが、基本的には「ナルトとサスケが友達になり、しかし宿命によって離れていく物語なんだな」という骨子があったので、第一部の終わりまでは期待通りでありながらも、二人はどうなっていくうんだろうというワクワク感がありました。バトル描写なども演出が良く、迫力のあるアクションと、工夫されたコマ割。キャラクターの活躍具合もちょうど良く、キャラクターの持ち味が活かされたバトル展開と成長が楽しめました。
 
 
■しかし二部。
こちらもおそらく、大まかなストーリーは作者内であったのだと思います。
 
「ナルト達から離れたサスケ。サスケはついに仇である兄・イタチを倒す。そして真実を知ったサスケは、ナルト達の前に敵として姿を現す。」
「そのほか、サスケを誘導しているうちはマダラ。うちはの血と千手の血の因縁とともに、忍の世界全てを巻き込んだ戦争が始まる!」
 
 
55巻だとここらまでなのですが、これも十分ワクワクする展開です。基本的に、似ていないようで似ている男二人が、理解し合いながらも敵対していく宿命…という話は面白いわけです。
 
ナルトはそこでいくとドラマの黄金律を持っているので、そこをシンプルに見せてくれれば良かった。サスケがイタチ倒すのもわかってたんだから、もっとサクサクいけよと。無駄に敵や仲間が増えて冗長。先の展開はわかってるんだから、それを引き延ばされてもイライラするだけ。
 
下記はその辺をまとめます。
 
 
■根本的な問題:壊滅的なセリフまわし
「本当の忍の才能を持つ立派な忍者で、 あなたほどの忍はいませんからね」
からわかるとおり、これはヒドイ。
多分作者は、国語が全然できないんだろう。
絵は上手いのに…。
 
他、コラにもなって有名なコレ。
カカシ「俺の部下に手は出させないよ!うちはマダラ」
マダラ「うちはマダラには、そんな攻撃が効かないと言っただろう!」
カカシ「やはり…うちはマダラか…!?」
 
えっ、うちはマダラってわかってたんじゃないの?そのあとのフォローもないしなんなの?
 
キラービーのラップもヒドイ。いい事例が見つからなかったけど、口癖の「バカヤローコノヤロー!」。これだけでもテンポが最悪になる。
 
 
■世界観の説明が下手
ていうか全体的に説明が下手。
「国際的な問題になるぞ」とか、え、地球なの?国際って…どういう世界なの?
そもそも忍目立ちまくってるけど、実は火の国を守っているのが木の葉の忍で、もしかして忍って裏方なのか?私はずっと、忍者しかいない世界だと思ってたんですけど。どういう世界なんだろう。
 
 
 
■サイは要らない
完全に無駄。
女子人気獲得のためとしか思えない。
五影会議らへんはダンゾウとの絡みもあったし、ナルトとサクラにサスケ処分を伝える役割として、ようやく意味が出て来たかなと思ったけど、別に後者はネジとかガアラとかシカマルでも良かったと思う。そして、結局ダンゾウとの絡みは一切無かったし。
 
もともと感情が無い、理解できないとか言っておきながら、ナルトと喋ってたら、感情が芽生えましたとかいうのが意味不明。「まだわからないけど、理解したいと思うようになったよ…」とかで終わらせといて、他の話の時に「今、わかったよ!仲間というものが!」とかいう見せ場を作って死なせればまだ良かったよ!
そもそも感情を殺すなんていうの忍の世界観そのものだと思うから、それをドラマとはいえ破壊しちゃいかんわ。
 
またストーリー上の役割としても、サスケのことで頭がいっぱいなナルトとサクラを諭すんだったら、それこそカカシ先生とか綱手とか大人がやるべきでは?あるいはネジとかシカマルとかさ。もともといるキャラを使い果たしてないのに、どんどんキャラ作ってどうすんだよ。
 
サイ登場時は、せっかくサスケが大蛇丸を取り込み、ナルト達と決別する重要な話だったのに、むしろテンポ悪くなったわ。
 
 
■ペイン戦要らない
これも要らんかったよー!何の意味があったの。
自来也さん死んだのはショックだったけど、重要人物だったのに何の意味もなく死んだよ。
 
しかもこのせいでインフレが加速したので、このエピソードは全くストーリーに影響しないし無くてもよかった。ナルトの出生はいつでも話せたし。そもそも、輪廻眼出したかったなら、その前に白眼のレベルアップバージョンを輪廻眼にすれば良かったじゃん。ヒナタとかネジとか全然出てこないじゃん。
 
 
■キャラ多すぎ
多すぎて話わかんなくなっちゃったわ。
中忍試験のときの段階で、キャラ多くて「えっ」って思ったけど、その後の木の葉崩しとかでうまく活かせたから、それはそれで良かったんだけど。
 
そもそも、「鷹」のメンバーは本当にいらないよね。カリンとサスケだけで良かったよ。で、カリンの役割も、いのとかにしちゃえば良かったと思う。そうした方が、サスケのそばを選んだいのと、元のサスケに戻って欲しいサクラの対比が生まれて、他のキャラも絡みやすかったしさ。
 
水月とジュウゴは一切いらない。
 
あと、人柱力も9人とか多すぎるよ。結局ナルトとガアラとキラービー以外は名前が出たくらいだし。9、って聞いたときウンザリしたもん。5くらいで良かっただろ。
 
 
■サスケの動機が不明
イタチの真実知った後、どうして木の葉復讐になっちゃったの?さっぱりわからずついていけなかった。
 
 
 
■どうすれば良かったのか
最後、さっくりいきますけど、二つ。
 
①サスケを取り返す大義名分が必要だった
それこそ、九尾とうちはの血が揃わないと木の葉が壊滅する、みたいな。
これがないから、「ナルト、いい加減サスケ諦めろよ…」「取り戻してもこんな犯罪人どうすんだよ…」って感じで、読者的にはウンザリだった。
サスケの動機にももっと深みがあって、かつすれ違ってたら良かったんだよ!「二人の気持ちは根っこは一緒なのに、どうしてこんなにすれ違ってしまったの…」みたいな。行きつく先はサスケの死だけど。
サスケを死なせたくないのであれば、マダラに完全に騙されていた、とかにしないと、倫理的に受け入れがたい。
 
 
②サスケ引き伸ばし、ナルト強くなりすぎが一番問題。
だからストーリーを構築し直す。
1部までは文句なし。ナルトとサスケが友情を育み、そして決別する。
 
2部:サスケ・ナルト二人とも強くなる。そしていろいろあるが和解する。
 
3部:第2部でサスケがマダラを復活させてしまったせいで、忍界を巻きこんだ壮大な戦いが始まる。(いや、サスケは一応抜け忍だから、「俺が償う…!」みたいな何かがないと腑に落ちないじゃん?)
これまで登場したキャラクターが大集合。ナルトとサスケは別にやらなきゃいけないことがあるので、他キャラが大活躍。むしろ第3部の主人公はコノハマル。はじめはウジウジだったコノハマルが、ナルトの背中を見て成長していく。
最後はナルトとサスケがいいとこもってってボス倒して終了。
 
 
これだったら、70巻分のストーリーになるし、読者が「ポカーン」てならずに済んだんじゃないかしら。