花咲いたブタちゃん走り ●マンガ・アニメの感想・考察・レビュー●

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「鋼鉄の華っ柱」全9巻 西森博之 小賢しくスカっとしつつ、青春では切なくて美しい

 

 

 
けっこう面白かった。続き見たかったな。
 
先日、西森博之の最新作「何もないけど空は青い」の感想を書いたときに、
天使な小生意気以降(道士朗・お茶・鋼鉄)は
似通った感じでイマイチ」と書きましたが、
読んだらやっぱり面白かった。
 
泣ける漫画ってほんと少ないし、
この…なんか切ない感じが。
西森博之ならではの作感ですよね…。
 
これも​「お茶にごす。」がキンドルで3巻まで無料だったので
「あ…そういえば2,3巻まで買ってあと買うのやめてたな。
 どうなったんだろ。」と思い、お茶とあわせて読破。
 
でもまず感想は鋼鉄から。

 

 

 

 
■あらすじ
 
日本の誇るお金持ち、御前崎グループの御曹司、
御前崎実道(おまえざき さねみち)が主人公。高校生。
 
が、急に倒産し貧乏人に。
これまで通っていたお金持ち高校から
治安の悪いバカ高校に転校する。

(※これは従者の一人がバカで頭の良い学校落ちたから)
 
実道は絶対的にかっこつける性格。
貧乏人になっても、変なやつにイチャモンつけられても、
それを貫くことができるのかどうか。
 
そんな信念のストーリーであり、
実際狡猾なイジメや恐喝をするような人物に対して、
機転で立まわり、多少まわりくどくっても
結果的には自分も含め全員にとって悪くない形で帰結させる。
 
 
 
■面白かったところ
 
・解決方法がすごくいい。
ヤナヤツに対してスカっとする撃退をしながらも、
そのヤナヤツをなんだかんだ利害一致する関係に落ちつけたり。
 
またただ暴力で解決するのでもなく、
誰かの威光に頼るのでもなく、
また悪者が自爆するわけでもない。
 
これは逃れようがないだろ~~という
考え抜かれた罠。作戦!
 
ちゃんと誇りは貫ける、という勇気をくれます。
 
 
※まあ、ただやっぱり腕力でものいうシーンもあるので、
 鍛えておく、というのは必須なんでしょうけど。
 また、鍛えておいても拳銃とか持ってこられると
 本格的にどうしようもないから、
 基本的には身の程を知った生き方が無難だと思いますけどね。
 
 
・キャラがいい。
実道もすごくいい。正義感ぶるわけでもなく
チャーミングな一面もある。
 
従者的な親友の姉弟がいるけど、その関係性もいい。
 
 
 
■残念なところ
 
途中で終わったところ。これに尽きる。
最後めちゃくちゃかけあしで終わった。
 
もっとじっくり読みたかったな…。
 
道士朗もお茶もですが、これ、私は打ちきりだと思っていて、
ほんっとサンデーは見る目ねえな、とか思っていたのですが
そのわりには何回も新連載やらせてくれるし、
なんでかな?と思ったら、
西森博之さん自体も飽き性なところがあったんですね。
 
鋼鉄に関しても本人コメントで
「何描こうか決まらないまま、連載だけは決まっていて、
思いつきで始めたけどノリノリで進められなかった」
なんて言っていて、
 
「そういう人だったのか…」とちょっとだけショック。
 
 
そのへんは改めて
西森博之さんの人物像やインタビューを見直してから
お茶にごす。」の感想を書いてみたいと思います。
 
 
 
まあでも結論としては、作者がなんといおうと
この切ない、美しい物語に感動したのは事実だし、
安定的にこの感情を供給してくれる作者は稀有だし、
面白かったから続きが読みたいくらいだった。
 
まあまあ、「何もないけど~」連載してくれているのでいいですけど。
これも絵を描きたくなくなったのかなあ。
 
 
あ、「何もないけど~」最新刊昨日発売だ。
買ってこないとな。