花咲いたブタちゃん走り ●マンガ・アニメの感想・考察・レビュー●

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指輪の約束 全4巻 こやまゆかり 感想 読む人が読んだらかなり荒唐無稽な恋愛漫画。

こやまゆかり「指輪の約束」全4巻感想。

これも読んでたの忘れてました。
面白かったし私は不快感はないんだけど、
男の人とか読む人が読んだらなんだこりゃと思うかもしれません。

女性向け漫画のやばいところが出ています。

今回はネタバレバレで行きます。


◼︎あらすじ(最初から最後まで)

順風満帆にお付き合いし、結婚することになったミチと男A。(名前忘れた…)

しかし式場準備などで全く協力してくれないオトコエーに、ミチはマリッジブルーする。
そこにミチのことがもともとずっと好きだったというオトコビーのアプローチ。
揺れたミチはそういう寸前までいくが、「やっぱダメよ」とオトコエーのもとに戻る。
が、そういう寸前までいった事実は事実。

オトコエーは「そんな女とは結婚できない!」とミチを振る。
めちゃくちゃ反省し許しをすがるミチだが、

オトコエー、他の女(久美子)となんだかんだで結婚することに。

ミチショック。

またアプローチするオトコビー。

断るミチだったが、なんだかんだで、ミチもオトコビーと結婚する。


このへんまではわりと普通に読めます。
現実あるあるというか…。



それぞれ別の人と結婚した二人。
しかし!なんか合わなかったりするのです。

仕事と家事の価値観とか。

そんな現実をつきつけられるたびに、

「ああ、オトコエーは、ミチは良かったなあ…」と思う二人。

結婚がおじゃんになったもともとの原因なども、互いに理由が理解しあえるようになり、元恋人に思いを寄せる二人。


この辺りから、ミチの夫と、オトコエーの妻久美子が、
様々な手でミチとオトコエーの仲を妨害する。そりゃそうだ。

ミチもオトコエーも、一応世間や伴侶のことは想っているので、無茶はしないものの、
着々と想いが募って行く。


そしてミチ、夫の子供出産。


出産しましたよ。



でもなんだかんだ、最後てんやわんやがあって、ミチとオトコエーは結ばれるんですよ!!

子供がいるのに離婚して元恋人と結婚する!
これは非難ゴーゴーだったのではないでしょうか。


◼︎この作品のすごいところ
はっきり言って、私はこの作品はありっちゃありだと思います。
もちろん、主人公に好感は持てないし、実際そんな人がいたらどうかと思います。
ほとんどの人が、このような状況になったら、元恋人のために離婚なんかしないでしょう。

ただこの作者は常に、

「誰に非難されても、たとえ世界中全ての人から非難されても、我慢できないことがある」
「世間のためにそれを我慢するのか。自分がイキイキとできずに、何が自分の人生なのか」

ということを描き続けています。

だからこそ、あえて逆境を作り出す必要があるのです。

みんなに祝福されたり応援されていたら、本人の意志なのか、ただの流れなのかわからない。

こやまゆかり作品は、「そこまでして、周囲の反対を押し切ってまで渇望するものがあるのか」ということを鮮明に描くために、あえて非難される舞台を作ります。


今回は、「どうしても好きな人」ということです。
夫との間に子供がいようが、
親や世間の応援を裏切ることになろうが、
どうしてもこの人がいい、と思ってしまう。

逆に、一番欲しいものを手に入れるのなら、他のものを全て捨ててでも、という覚悟が必要ということも言っていると思いますが。



◼︎こやまゆかりのテーマは恋愛ではどうかと思う。

上記はかなり肯定的な見方をした意見になります。

まあ、漫画論として冷静に見れば、いい作品なんですよ。あらすじだけ見ると、バカ二人が色恋沙汰でしっちゃかめっちゃか、という感じですよね。しかし、心の変化や、そう行動してしまう説得力が、しっかりリアリティをもって積み重ねられているのです。

だから、キャラクターの言動に不自然さは感じない。

ここは、一般的な少女漫画と比較すると非常に素晴らしい点だと思います。


ただ、子供がいなければまだしも…子供いるからなあ。
子供も逆境の一つとして必要だと思うし、本人たちがいいならいいんだけど、
女はともかく男は嫌だと思うけどね…。

いくら元カノが最高の相性で素晴らしい人だったとしても、
他の男と子供を作ってしまった女を、昔のように思えるのかな?

まあこれだと、子持ち再婚における恋愛は無い、と言ってしまうことになるけど、
子供いる前提で関係性を構築するかしないかは、男女の中では重要だと思うよなあ。


子供が成人してたらいいけど、まだ1歳とかだし。


まあ、元恋人として見る、というよりは、
長い結婚生活だからこそ、合う人と生活していきたい。
自分らしく生きられる人と家庭を作りたい。

そういうことなら、わからんでもないけど…。
でもやっぱ元カノが1歳の子供抱えてたらショックだと思うけどな。




そんなわけで、「逆境をあえて作ることで、渇望と覚悟を見せる」というこやまゆかり手法は、恋愛だと逆境が最終的には子供になってしまうので、読者が共感しにくくなってしまう。

ゆえに、「バラ色の聖戦」といった、モデルなどの仕事モノはとてもテーマと一貫していいと思う。×一物語でも、主人公がどうしてもレストランを開きたいとチャレンジして独立するエピソードがありましたが、仕事とはリンクするよね。


今後はどんどん、これからより課題視されていく、「仕事と育児を両立したい母親の葛藤」をテーマにかいていってほしいです。