花咲いたブタちゃん走り ●マンガ・アニメの感想・考察・レビュー●

毒舌・批判・絶賛あり。作者さんの意図とか考えを想像するのが好・き!

週刊少年ジャンプ 27号(2015年6月1日発売号) ワンピース 感想 耐え忍ぶ数分間の演出について

週刊少年ジャンプ 27号(2015年6月1日発売号) ワンピース 感想

今週もわかりにくくはなかった!


あらすじとしては、
復活まであと1分寝ているルフィ。
あと少しだけ、ドフラミンゴをくいとめろ!




こんくらいシンプルでいいんだよね。
まあ、新しくキャラクターがどやどや出てきたので
ややこしかったのでそこは読み飛ばしました。


うーんでもやっぱひどいのがね。


お膳立てしすぎというか…。
演出に意図が足りないというか…。




今って、「あと1分持ちこたえたらルフィがなんとかしてくれる!」って状況じゃないですか。


読者的には「モブのみんな!あとちょっとだぞ~~!頑張れ!!」って思いたいわけじゃないですか。


普通こういう時って、モブのみんなが絶望するわけですよ。
「あと1分だけなのに…」「もう…もう無理だ…!」みたいな。
そうすると読者もハラハラするわけですよ。

あるいは、
あと1分だけ耐え抜けばいいんだ!いけるぞ!というスタイルなら
何かハプニングが起きる。それをみんなで切り抜けるとか。

でも絶望もハプニングも今のとこまだ無いんですよねえ。



しかも後者の、「あと1分だけ耐えれば勝ちだぜえ~!」
みたいなシチュエーションは、決着が明示される1分ですよ。

あと1分でリーサルウェポンが充電完了・発動するとか、
元気玉が完成するとか。

決着が目の前だからこそ、
きつくっても1分間耐えきれるモチベーションになるわけです。



今って、「絶望の1分パターン(あと1分だけなのに…)」よりは
「希望の1分パターン(あと1分だけなんとか!)」に見えますが、
ルフィは決定的なリーサルウェポンではない。

どうせこのあと戦って、またピンチになったりすんだろ、と思うと
今の1分間に本来のっかるはずのクライマックス感や
必死感はそがれてしまうし、
そもそもそんなにルフィ頼っていいのか?一回負けたのに。
みんな無責任だし、確実性低い方法になぜすがるのか?という
モヤモヤ感も出てきてしまう。


じゃあ絶望の1分パターンなのか、と考えてみるが
絶望というには疲弊感が足りないし、
ドフラミンゴの圧倒的感も足りない。
(ドフラミンゴは確実に追い詰められている。)

しかもルフィは寝てるだけ。




うーんちぐはぐだよなあ。



演出には、伏線や要素がいくつも必要なわけですよ。
ワンピースはいろいろ詰め込み立過ぎるんですよね。

今回で言うと、一番見せたいのは
「ドフラミンゴという強敵に、全員で対抗する」
という場面なのかな?と思う。

みんなで協力してやり遂げる感じとか、
非力でも一人一人が集まれば大きな力になるとか、
モブだってやるときゃやるんだぜとか。


そんな、ただのモブ達が、覚悟を決めて強敵に立ち向かおうとする。
熱いシチュエーション。

そのためには、覚悟を決めるだけの劣勢を演出しなきゃならない。
その劣勢の演出が弱い。


例えば、
●ルフィ以外のキャラクター達。
あんだけ仲間がいるわけだし、元気な人もいるんだから、
集結して多勢で倒せばいいんじゃないか?

モブが頑張る前に、この人達がやればいいんじゃないの?

それができないならできないで、
あえてこのタイミングで

「くそ~~!場所が遠すぎてとても間に合わない!」
とか
「私もすぐ駆けつけたいけど、ここの糸をくいとめるので
 いっぱいいっぱいだわ!悔しい…!なんて私は非力なの!
 みんな…無事で…!」
とか、
言わせるべきですよ。



●ドフラミンゴの動機を再度明確化する。
現状だと追い詰められている感じになってきた。
強さはあるけど、状況としては四面楚歌の劣勢には変わらない。

あと1分程度は街や住人は崩壊させられるかもしれないけど、
なぜドフラミンゴはそうしたいのか。

ここまで劣勢になってきても、どうしても崩壊させてやりたい。
その理由は何か、など、改めて本人の意思を言わせたりとか。

「俺は絶対にこの街も住人もめちゃくちゃにしてやるぜ!
なぜなら○○だからだ!」

とか強く言われたら、
モブだったら「もうダメだあ~~」と心が折れたりするでしょう。


それでも立ち向かう!

かっこいい!

そういう演出のために、今はまだ状況が曖昧だし甘い。





サボとか仲間がどんどん増えてるしな。
あと1分しかないのに、なんでみんなルフィ待ちなのか。

緊迫感がない。



■余談 ドラゴンボールの耐え忍ぶ数分間

やはりワンピースはバトル漫画ではないのだなと思う。
きっとバトル前の冒険感や、バトルを通しての“ヒューマンドラマ”コンテンツなのだろう。
そう好意的に解釈してみるものの、言ってもページの大部分がバトルで占められているなら、バトル漫画としての見せ方をかんがえるべき。


ドラゴンボールと比較するとまた怒られそうですが、
ドラゴンボールはヒューマンドラマ要素がほぼ皆無じゃないですか。
そこでいくと完全バトル漫画なんですよ。
だからワンピースとはジャンルが違うのです。

が、バトル描写が秀逸なので模範として例をあげさせて頂きますと、


ナッパ戦の「悟空ー!はやく来てくれー!」は
完全に絶望の数分間ですよね。
次々と殺されていく仲間たち。
このままでは全滅…という死のカウントダウン。
全速力で急ぐ悟空。
間に合うのか!?とハラハラする読者。


希望の数分間だと、
魔人ブウ戦の最後の元気玉ですよね。
悟空が作っている最中に、ベジータが耐え忍ぶ。
完成した…と思ったらまだ足りない、というピンチ。
間に合うのか!?とハラハラする読者。


魔貫光殺砲もですが。

やっぱ決定打なんですよねえ。



ワンピースは間に合うのか!?というハラハラはないんですよね。
なんとかなんだろというか…
仲間いっぱいいるしなあ、住人もどうせ死なないしなあ。
みたいな。